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EDS Fair 2010 に行って思ったこと [EDA]

毎年EDA(半導体設計用ソフトウェア・ツール)のフェアーである「EDS Fair」であるが、今年も(初日だけだけど)参加した。( http://www.edsfair.com/
この業界の関わりは結構長いので、クラス会状態にはなって、それなりに楽しかったけど、
感想はというと、
・なんかブースエリア狭くなってない?
・新しい発表があまりねえなぁ
・去年より人口密度はあるかも(会場が狭くなったから?)
・コンパニオン・ドリブンの会社とそうでない会社が顕著
という感じで、ちょっとだけがっかりかな。

DACもそうだけど、かつては参加することで、半導体設計に関する手法、知識とか得ることができ、半導体ビジネスの未来が無限大であることにワクワクしていたハズだったのに、今はちょっとそういう雰囲気ではなさそうだ。
まぁ、買う立場のIDM、開発会社、システム・メーカーの体力が失われている現状、売っている方も、「つべこべ言わずに買ってよ」って感じなのだろうと思ったりもする。
ブースのパネルも、「こういうツールがあってこんなにスゴイ!」ということを強調するだけで、相当ひどいことになっている開発会社の本質的な問題に対して、ほとんど前向きに立ち向かった提案というのがないと思った。
ここ10年、EDAメーカーは、「タイム・イズ・マーケット」、「たくさんのツールを買って、CPUパワーをかけてツールをブン回せば、いいハズだ!」って言い続けてきたけど、その結果が今の状況を作っているのかもしれない。

かつてはEDAツールはソフトウェア開発のエリートのみが参加できるエリアで(そこそこのCPUで、すばらしい手法とアルゴリズムで作られたソフトウェアを動かすことで、確実にお金を儲けることができたから)、常に天才達が新しい考え方を生み出していたと思っている。

まぁ、EDAユーザも、短期的思考になってしまって、儲かりそうになったら、EDA担当を設計に回したり、経費削減でお金がなくなったら、技術間接部門のEDA担当をなくしたりして(結局EDA専属メンバーは居なくなってしまう)、自らの開発技術がなくなって、(かつては開発していたかもしれないけど今は開発していない)EDAメーカーのいいなりになって、コスト・エフェクティブでなく、完璧には動かない(ともすれば、バグのある)巨大シリコンをドンドンと作り出してしまった。
結局、儲かったのは、EDAメーカーとファウンダリーで、作らせているメーカーは世の中の流れに乗ろうとして、体力は無くすし、設計能力も枯渇してしまっているのではないか?

とは言っても、この業界は当分はなくならないし、かつては金の亡者になって、とにかく売りつければ勝ちと思っている営業系関係者だけでなく、歳は取っても、EDAが好きで地道に活動している人や、この業界に挑戦したいと思っている若者もたくさんいるし、決してすべてが悪いという訳ではないと思っている。

急峻でなくてもいいので、是非かつての勢いを取り戻してもらいたいものだ。

タグ:EDA EDS Fair
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